ソーシャル・ジャーナリストとソーシャル・サブスクライバーの関係は、サーバ・クライアント・システムのサーバとクライアントの関係にとても似ている。サーバはシステムの中心にある「主」であり、クライアントはシステムの末端にある「従」である。このような主従関係が、「ソーシャル・ジャーナリズムの空間」を構成する最も小さな関係を作っている。実は、この小さな関係がさまざまなネットワーク構造の「単位」となっている。そこで、この小さな関係を「ネットワーク単位」と呼ぶことにする。
ネットワークの専門家たちは、このような主従関係をなすネットワークを「スター型ネットワーク」として分類している。スター型ネットワークでは、スター(星)の中心から外側に、あるいは、外側から内側に向かって情報が伝わる。このネットワークの特性について重要なことは、常に、中心にあるスターは、ハブの役割を果たしており、すべての情報はハブを介してやり取りされる。
ひとりのユーザは、何人ものソーシャル・ジャーナリストのソーシャル・サブスクライバーになることができる。つまり、ひとりのユーザは、何人もの主を持ることができる。また、ソーシャル・ジャーナリスト自身も、別のソーシャル・ジャーナリストのソーシャル・サブスクライバーになることができる。その結果、相互にソーシャル・ジャーナリストとソーシャル・サブスクライバーの関係であったり、何人ものソーシャル・ジャーナリストとソーシャル・サブスクライバーの関係が数珠つなぎになる関係が生まれてくる。
「ソーシャル・ジャーナリズムの空間」では、最も小さな関係だけに着目すると、スター型ネットワークであるにも関わらず、俯瞰的に眺めてみると、無数のスター型ネットワークが組合わさった関係になっている。この複雑なネットワークは、インターネットのネットワーク網とよく似ている。そこで、このネットワークを「インターネット型ネットワーク」として分類する。
このようなネットワークの特殊な形態に、「ツリー型ネットワーク」が存在することを書いておく。ツリー型ネットワークも、主従関係が組合わさった構造をしている。そして、すべてのユーザが、情報を受け取り、発信することができる点では、「ソーシャル・ジャーナリズムの空間」と違いは無い。然し、唯一にして最大の違いは、ネットワーク単位で見てみると明らかで、ネットワークとネットワークの繋がりに現れる。
「インターネット型ネットワーク」では、複数のユーザが、ネットワークとネットワークを繋いでいるの(複数のノード)に対して、「ツリー型ネットワーク」では、ただひとりのユーザが、ネットワークとネットワークを繋いでいる(単一のノード)。
こうしたネットワークとネットワークの接点(ノード)の数の差は、「ソーシャル・ジャーナリズムの空間」の極めて重要な特性を生み出している。この点については、後日、噛み砕いてみたい。
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